お 知 ら せ



2010年6月6日、CAPINブログは引っ越しました。


http://www.capinew.jp/blog/

変わらぬご支援をお願い致します。







3月市議会に提出した「つくば市独自の動物愛護行政を導入する請願」は継続審議となり、
閉会中の5月24日の環境経済常任委員会での審議を経て
6月18日市議会(本会議)で趣旨採択となりました。

皆様の温かいご支援とご署名のご協力に支えられてここまで参りました。
心より感謝申し上げます。



★6月市議会・市長宛てに提出した署名を合わせた集計結果です★



【総計:14,698 筆】



内訳つくば市:3,228 つくば市以外の茨城県:4,057 茨城県以外の国内:7,388 海外:25 (このうちのネット署名:944)





皆様、ご協力ご支援、誠にありがとうございました。会員一同、心より感謝申し上げます。m(_ _)m 





2009年10月18日

つくば猫だすけの人々(1)

市内には、当会で野良猫の避妊去勢を少しずつ進めている公園があります。

そこへ出かけては、新しい雌猫がいないか、どこかで子どもが生まれていないか、

定期的にチェックしています。

いえ、チェックなんて大それたものではありません。

公園周辺の猫情報がおのずと集まってくる、ネットワークの中心的な人物がいらっしゃるのです。

そこに遊びに行って、おしゃべりしてくるだけです。







「妊娠してる子、いますか?」

「ううん、今のところ大丈夫。また春先に手術をお願いすると思う」

「新しい子、捨てられてないですか?」

「あそこのオスが、先月からときどき来てるね」








そんなおしゃべりをして、缶のお茶をもらって別れます。



特別に可愛がっている野良猫を手術したときには、1万円のカンパをポンとくださいました。

手術代の足しにして、と。




黙って猫を気にかけている、猫だすけの人々のネットワーク、じつはすごいんです。

2009年10月17日

連携を目指して

少しずつ、横のつながりが出来てきました。

動物たちのために、個人で、団体で、法人で活動する方たちと。





副代表の蘭さんと代表のおかめ2人が出席した10月13日の会合も、大変充実していました。

沢山の経験と知恵と情報を持つ、素晴らしい方々との出会いを大切にし、

一歩一歩、着実に進めていくしかありません。








定時定点回収(10月13日)

10月13日、つくば市桜庁舎体育館脇にて定時定点回収が行われました。

子犬や子猫をゴミのように出してくる人に、その親犬・親猫への避妊去勢手術実施を説得するため、

私たちの会でも声を掛け合い、現場へ向かいました。






命を簡単に捨てさせない。

そのために、しつけのし直しをするよう説得し、終生飼養を呼びかける。

あるいは里親譲渡の道を提案する。






でも、そう簡単なことではありません。

かけがえのない命を処分することに抵抗のない人が、殺処分を悪いこととは思わない人が

存在するのです。

集められた先で、犬猫たちにどのような運命が待ちかまえているのか、

私たちは資料を渡し説明します。

決して安楽死ではないこと。

飼い主の飼育放棄の犬は、翌日の9時半にはガス室に入れられること。

(放浪犬の場合は、茨城県では捕獲日を含めて4日しか生かされません。

その間に飼い主が現れるなら助かります。まるで奇跡のような確率です。)





猫は即日の夕方に処分されること。

「どうか考え直してください、生きるチャンスを与えてあげて!」

苦しい時間ばかり過ぎ去って...。














水海道から市役所のトラックに乗って、大きなわんちゃんが連れて来られました。









素直な優しげな瞳。

小さな檻に入れられた巨大な犬。


市役所の職員さんたちと談笑していたじゃみさん。

「この子、私が連れて帰るわ」と、即断。

猫を持ち帰るケージを用意していたら、連れ帰ることになったのは、わんこ...。





そうなんです。

顔を見たら、もうダメなんです。

明日に処分されるなんて、とてもとても耐えがたく受け容れられなくなりますよね。














もうすぐ1歳になるわんちゃんが出されました。

(じゃみさんは、辛さのあまり、顔が見えないところに駆けていきました。)





「道路に飛び出しちゃってね」が、連れてきた夫婦の理由でした。

飼い主の義務として、

1登録、2鑑札の装着、3狂犬病予防接種、4その注射済票装着、5繋留(つないで飼うこと)が

定められている話をし、リードや鎖でつなげば、道路に飛び出すこともありませんと

話しました。








なぜつながないのですか?

「ああ、わかりました」と言いながら、「でもみんな年寄りでね」「近所迷惑で」

と、理由をあげていきます。

とにかく犬を処分する決意は変わらないのです。

どんなに話しても、最後には「でも、道路に飛び出すから」と振り出しに戻り、話は堂々めぐりです。





結局、この夫婦は決意を持って犬を捨てに来たのです。






1歳になるまでの可愛い時期を過ぎ、負担になっていって、持て余したあげく厄介払いする、

という、どこにでも溢れている多くの飼い主の典型です。

定時定点に出しに来る、という点で、じつにまめな方でしょう。

ほとんどは駐車場に、公園に、河原にポイ、です。






「今回はもう、他に方法がないんです」の言葉を最後に、私たちも黙り込みました。

「私たちも助けてあげる力がなくて」とモコさんはうなだれました。






このわんちゃんは、翌日に天国に行きました。

助けてあげられなかった私たち。

ごめんね。

恨んでいいよ、人間を!

とことん恨んで呪っていいよ!















じゃみさんの救った大型犬は、すぐさま病院で健康診断を受けました。

3歳前後、去勢もしていません。

ワクチンどころか、病院に来たこともなかったかもしれないほどの野性児でした。

でも、素直な性格をしています。

お顔の表情からも見て取れますね。



ところが獣医さんが傷を確認しようと首に触ったら、態度が硬化しました。

ウ~ム!




過去(放浪中かもしれません)に何か、辛い経験があったのかもしれない、

まずは人間との信頼関係をつくること、

あせらず、ゆっくり...。

とのお話でした。






夕方にはトレーナーさんにも来てもらい、最初のお散歩にトライ。

綱を引っ張るたびに、「だめっ、だめっ」と怒られて。

初めての経験づくし。

長い一日だったね、わんこにとってもじゃみさんにとっても。

お疲れ様でした。







君はラッキーボーイ!他の子の分まで幸せになってよ。













じゃみさんのお宅で幸せなお顔のラブラドール・ミックス君。

(オスですが)ラブリー君と命名されました。

本当によかった。

じゃみさん、ありがとう。そしてこれから頑張ろう!

よい里親さんがつくように、まずは信頼関係の確立だ。

あなたならできると思う。




ティアラのお届け ~群馬県へ~







映画館の駐車場に捨てられていたシルバーの仔猫、ティアラ。

道行く人にくっついて歩き、ごはんをねだり、真冬から数か月を生き延びてきました。

清掃会社のおばちゃんたちがよく事情(いつからいるのか、性格、病気など)を把握されていて、

「丸顔で可愛い子だから、貰い手が見つからないかねえ」と話されていました。




抱っこもでき、頭もすりすり、甘えん坊でした。

6月に保護し、避妊手術をしました。エイズ白血病はマイナス、これはすぐに里親譲渡ができるなと

意気込んでいたのですが、なぜか我が家に入れたとたんに

急に人見知りをするようになり、お客さんは大嫌いで家族にしか心を開かない、

怖がりの猫になってしまいました。(捨てられたときのトラウマでしょうか。)





ティアラを欲しいという方が現われました。

塾の先生です。

先住猫ちゃんを17歳で亡くされ、やはりまた猫との暮らしをリスタートしたいと

声をかけて頂きました。

メールでやりとりをし、室内飼いなどの条件もすべてクリアされ、

10月11日(日曜日)に群馬県富岡市へお届けにあがりました。




ティアラのための生活スペースも用意されて、よかったね。

その人見知りを何とかしないと、ティアラ、だれだって困っちゃうよ。





里親さんは猫との暮らしが長く、猫は慣れるまでにとても時間がかかることを

よくわかってくださっていて、ティアラと信頼関係を築いていこうと努力してくださっています。

私も祈るような気持ちです。








しっぽなの慣らしは続く

のらねこおかかさんが、「猫を飼いたい人いませんか?」と

このところ方々に声をかけて下さっていたお陰で、「猫と暮してみたい」という方が見つかりました。

シャイなしっぽな君のお見合い、このときは残念ながら譲渡には至りませんでしたが、

それ以来、しっぽな君の慣らしをモコさんに継いでのらねこおかかさんが

ご家族総出で進めて下さっています。




その結果、しっぱなはご家族に甘えてごろごろ喉を鳴らし、抱っこもOKになっているそうです。
















のらねこおかかさん宅のお庭で採れた無農薬レモン。

これで次の定例会に皆でレモンティーをいただきましょう!

黒猫の魅力


映画館の駐車場を徘徊していた野良猫、じんちゃん(ジンガロ)。

早春に保護しました。

艶やかな毛並みの黒猫です。

手足は長く、堂々とした動き。

ボス猫風です。

ひょうひょうとして、どこか笑えます。

甘えん坊で、ごろりと横になりお腹を出します。

病気はないし、可愛いし、一緒に暮らすのはなかなか楽しそう。

でも、多頭飼いでは問題が生じます。

人間にはぴったりくっつくのに猫同士の折り合いは悪いのです。みんなからの嫌われ者です。





半ばあきらめながら里親募集をかけると、意外や意外、いくつかお声が掛かりました。

年配の男性から、それもお一人暮らしの方が多かった。




そして、あるとき。

こんなメールが届きました。


「去年ザルツブルグでバカンス中に1週間1件家を借りていた
ときに隣の家の黒い猫がのっそりと毎日はいってきました。その猫の印
象が忘れられなくてついつい黒の猫に目がいってしまいます。その堂々
とした猫ちゃんとのお見合い希望です。」












フランス語の通訳をされているという、知的でチャーミングなその方から

お話を伺いましたが、フランス人には黒猫が好きな方が多いそう。

黒猫には独特の魅力がありますよね。

すごくわかります。





この日はジンガロだけでなく、三毛やキジトラの相手をしてくださりながら、

「私は黒猫にこだわっていたけれど、他の色模様の猫の魅力にも気が付きました」

とのご感想でした。

運命の猫ちゃんはきっとどこかにいるはず。

その子との出会いに向けて、あせらず、ゆっくり!

私たちもお手伝いさせて頂ければうれしいです。

防止会青梅から先輩のご訪問

深大寺譲渡会でお会いした日本捨猫防止会青梅の大先輩が、

はるばるお車を駆ってつくばに遊びにいらっしゃいました。























懐かしく嬉しいご訪問です。

カメ子さん(譲渡会で顔合わせしていましたので、再会を心待ちにされていました)、
じゃみさん、もこさんともども大喜びでお迎えし、

青梅のおいしいお土産をさっそく頂き緑茶と和菓子のティータイムを楽しみながら、

猫談義に夢中になりました。

めずらしい和菓子、ゆずの入ったおまんじゅうなど。





















同じ活動をしているボランティア同士ですのに、沢山のカンパもありがとうございます。

私たちは、長く活動を続けていらっしゃる防止会の先輩に、苦労話やアドバイスを伺えることが

何よりありがたいのです。






増えていく保護猫と暮らすためのおうちを建設、リフォーム中だそうで、

大勢の猫たちを抱えて生活する事務所兼猫屋敷の拙宅を見学したいとのお話でした。







ちょっとでも参考にして頂ければ幸いですが...



1階と2階の間の天井をくり抜いた、上下運動に配慮した猫スペースの確保、

病気ごとに区切って収容するためのデッキ付き小部屋など。

たったそんなもんで、これといった工夫はなかなかありません。

限られたスペースで、いかに猫を運動させストレスを溜めさせないか。

喘息持ちの人間とうまく住み分けながら、収容頭数の限界に日々挑戦しています。





どこも同じ悩みを抱えています。

動物と暮らすための家づくりに関する工夫の仕方など、とにかく情報が欲しいものですよね。

うちも建設にあたり、雑誌でいろいろ研究しましたが、あまり数はないかな。





せめて、知りあえた仲間たちのあいだでは、情報交換をなるべくしていきたいですね。

壁紙の選択、消臭部材、換気、テラス、猫トイレの設置について、

ベランダやデッキの網張りや、ペット用の爪で破れない網戸の張り替えについて。

住宅メーカーの情報について...


ペットに負担がかからないように。

お世話が楽なように。

そして、逃亡・転落が防止されること。これ、絶対に!

モカちゃんおめでとう!














雑木林のモカちゃんに、優しい若夫婦の里親さんが決まりました。




モカちゃんは、辛抱強くておりこうで、本当にいい子です。

獣医さんに連れていっても、決して騒ぐことなく穏やかで、「いい猫ですね」とお誉めの言葉を頂戴していました。

自分の仔猫たちが新しい飼い主様のもとへ幸せに旅立ったのを見届けてから、

これまた優しく素敵なご夫妻のもとでトライアルの時期を経て、正式に譲渡となりました。








雑木林にいた頃、エサやりさんが来る時間になると、高い木の枝に登って、遠くからお迎えをしていたというモカちゃん。

お見送りもしかりです。樹木の高みから、ずっといつまでもエサやりさんを見送っていたと聞いています。

こんな情の深い猫ちゃんですから、モカちゃんにはぜひ幸せになってもらいたいと思っていました。

そして、願いが叶いました。

































こんな幸せなお顔のモカちゃんを見ていると、こちらの気持ちもほっくりします。

里親様のお手紙をご紹介します。






「モカちゃん、最初のうちは
色んな物にビックリして逃げていたのですが
(TVの音や、ビニールのガサガサ音、人間の物音など)
だいぶ慣れてリラックスしてくれるようになりました。

1日の大半は
日なたぼっこをしながら居間の椅子で寝ていて
たまに構ってほしくて催促したり
ネズミのおもちゃを追いかけ回したり
そんな感じで過ごしています。

本当におりこうさんですね。
また、近寄るだけでグルグル喉を鳴らして
いつもご機嫌さんです。
最初は別の猫ちゃんがきっかけでしたが
モカちゃんに出会えて良かったと思っております。」



これから長いおつきあいになりますが、猫ちゃんのつなげてくれたご縁、

今後もどうぞ宜しくお願い致します。

モカちゃんがお二人に幸運をもたらしますように。

2009年10月7日

下妻の猫だすけ夫婦 ~その2~

捕獲器をお貸ししたあと、下妻のご夫妻から届いた連絡です。

頑張っていらっしゃいます。

私たちも勇気づけられます。

(了解をとった上で)ちょっとやりとりをご紹介させて頂きます。


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(茶白のオス猫君は捕獲後に)朝一で病院へ連れて行き、午後4時には迎えに行ってきました。
無事に手術は終わり、本猫も元気です。
「何かあったっけ?」な顔をしています(笑)
先生は翌朝くらいまで安静にとおっしゃいましたが
夜9時頃に見に行ったら暴れたらしく、
シーツに血が何箇所か付き、前日の夕方5時から狭い場所に居たので
これは出してあげても・・・と判断し、
柔らかいご飯をスプーン2杯ほどあげたあと、駐車場にリリースしました。

すでに去勢避妊手術を終えている猫たちの輪に混ざり、
合計4匹で駐車場に点々と座ったり寝転がったりしている姿は
見ているだけでちょっと幸せな気がしました。



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(ターゲットのメス猫ミケちゃんは)捕獲までかなり時間が掛かりましたが、
今朝ようやく(捕獲器に)入ってくれて、無事に避妊手術が終わりました。
捕獲器や協力病院について、色々とお世話になりありがとうございました。
明日、早い時間に捕獲器の洗浄・消毒をさせて頂きます。
もし出来れば明日の夜に返却したいと思います。



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赤ちゃんはやはり入っていましたか?
間に合ってよかったですね。(おかめ)」


三毛猫さん、妊娠していませんでした。
なので、傷口も小さく済んだそうです。ご心配をお掛けしました。


「早々と2匹を手術され、これで不幸になる猫がどれだけ助かったことか!(おかめ)」


ある意味、このくらいのペースでも間に合わない数だと思います。
1匹を手術している間に、何匹が生まれているかと思うと滅入ります(>_<)
資金的に考えると、このペースは無理なことです。
私も仲間に援助してもらいながら、行なえることです。

やはり、資金・時間・病院は、必要ですね。
資金はバザーやフリマを沢山やって、どんどん集めましょう!
時間は自分次第ですし、ただ病院は・・・頑張りましょう(笑)

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と、私たちの会のバザーに使ってくださいと、猫ちゃんの可愛いグッズをプレゼントして下さいました。

バザーの会場で目を引くこと間違いなし!

とてもありがたいです。

支援・連帯のお気持ちが嬉しいです。

頑張りましょう、私たちも同じ思いでつくばでやっていきます!

マリリンの里帰り

マリリンの一時里帰りのため、譲渡先のお宅へお迎えに行きました。


定例会のあとで直行することになり、お声をおかけしたら、ミルクをあげて一緒に育てたじゃみさんやカメ子さんモコさんも、マリリンに会いたいと同乗して下さることになりました。
途中、JAでお昼の弁当を買い、ベンチや車のなかで頂きました。





マリリンの里親様のお宅では、バザーの品物を準備して下さっていると伺っていましたが、
沢山の日本酒に、袋一杯の雪駄(草履のようなもの、さすがお寺さん)、
それに洗剤や新品タオルまで頂戴し、荷を運ぶのに大勢で出かけて大正解だったと思うほどでした。

お陰さまで牛久わいわいまつりのバザーは何とか格好がつきそうです。
ありがとうございました。


たくさんのご寄附を頂き、感謝申し上げます。








譲渡したときのマリリンは300gで、今回病院で計ったら1キロ超えていましたので、3倍の大きさに成長したということになります。
長毛だと思いこんでいたコートも短毛になっていました。
お腹もひっこんで(毎日走りまわっているそう)とてもスッキリ可愛くなりましたね。








でも、どちらがマリリンでしょうか?
一瞬わからなくなるくらいに、そっくりの可愛い黒白猫ちゃんの女の子(レイちゃん)もいっしょです。
マリリンのよい遊び相手になってくれている、優しい穏やかな猫ちゃんです。







10月3日、定例会







この日の定例会の会場は、市内のとあるファミレスでした。

当会に、またまた新しい有力メンバーが加わりました。

数年前からつくば市で個人的に猫助けボランティアをしてこられた方です。

つい最近になって、私たちは里親募集サイトを通じて知り合えました。

夜中に遊歩道で落ち合って、猫情報を交換し合う、とてもアヤシイ私たち...

お勤めは東京。TXで毎日通勤されているそうです。

相当お忙しいお体ですのに、帰宅されてから猫の世話にまた出かけていく、かなりの体力と精神力の持ち主です。

華奢で可憐な容姿からはとても想像できませんが...




お近くに、同志の仲間がいてくれることの心強さっていったらないですね~。

ネットはすごいな!個人と個人をつなげてくれる。




それで、自己紹介になりました。

続いて、蘭さんから捕獲した茶トラ猫についてのご報告とご相談があり、

雑木林のエサやりさんに避妊・去勢を呼びかけるための、啓発チラシ(ラミネート板)の準備についても話しました。

また、じゃみさんとモコさんから市役所ミーティングのご報告があり、

モコさんからキキ・ララ姉妹の里親譲渡についての経緯とご報告、

牛久わいわい祭りの打ち合わせなどで、あっという間に時間が来てしまいました。






「常陽リビング」に素晴らしいコラムが掲載されたとのご報告がありました。

県南の住民にはなじみのある地方情報紙です。

記者さんたち、特に編集長さんの意識はなかなか高いと聞いていますが、読者としてとても嬉しい取り組みです。








動物の遺棄は許されないこと、避妊去勢を進めなくてはならないことを、

ごく当たり前のことのように、継続的に、定期的に、

こんな風にコラムで訴えていけば、やがては人々の意識にも浸透していって、

殺処分減に繋がっていくのではないかだろうかと、希望を感じました。


これまでの度重なる話し合い、そして市報への掲載

動物の遺棄は犯罪であり罰金50万円であること、

猫は放っておくとネズミ算式に増えて、ひと組のつがいから1年後に79匹に増えていくことも実際にありえること、

望まれず生まれ、やがては税金を投じて殺処分される不幸な犬猫が多数いること、

センターで処分される猫の7~8割は仔猫であり、親に避妊去勢をしていれば殺されずにすんでいたこと、

犬猫の中性化を広めることこそ、殺処分数の多さでワーストワンの茨城県の処分数を減らすことにつながっていくこと、

以上の事実を回覧板や市報に掲載し、広く市民に呼び掛けて、世論を高めていくこと。

この啓発活動こそ、動物愛護行政が何をおいてもまず早急に行うべき課題である、と私たちは今春から市役所に訴えてきました。









茨城県が作成した避妊去勢呼びかけのチラシがあります。

春に市役所に出向いたときに「これを利用してはどうでしょう」とお話ししました。

回覧板の数を教えていただければ、必要枚数をこちらで印刷し、物品提供をしてもかまいません、と。


しかし市役所からは「茨城県の電話番号がチラシに書いてあり、市民がこのチラシを目にして問い合わせの電話を県にかけると、県に迷惑がかかるのでやりません。県に依頼されたわけではないのでやれません」との回答が返ってきました。
また、「市報で避妊去勢を呼びかけると、市で飼い犬猫に出している助成金(メス4000円、オス3000円)の存在を知らない人が、自費で手術をしようとする。助成金を知る知らないで不公平になるので、あえて広報いたしません」とも言われました。





私たちは愕然としました。

立ちはだかる壁を前に途方に暮れてしまいました。

他の動物愛護ボランティアさんたちと話し合い、市長と議会に対し、それぞれ要望書と陳情書を提出するに至りました。






若くしなやかな精神の持ち主である飯岡市議会議員,今井市議会議員両氏
の温かいご理解と行動力に助けられたことはいうまでもありません。
そして猫の保護活動を超えた、動物全般に関わる多くのボランティアさんたちの声が集まり、
新聞記者さんのご尽力にも支えられたことが大きかったと思います。
一歩一歩ではあっても、少しずつ前進している、という気がいたします。

数か月のあいだ給付金窓口に移動されていた環境課動物愛護担当官が
この夏、もとの部署に戻っていらっしゃったことで、話し合いもぐんとスムーズになりました。

それに、新しい課長さんももともと動物好きの方です。
市役所に預けられた捨て猫をご自宅に引き取っていかれたこともあります。
動物をめぐる状況を何とか改善しようと、温かなお気持ちで尽力されているのがわかります。










<9月2日>

9月2日の市役所でのミーティングには、私たち猫保護ボランティアだけでなく、犬の譲渡活動を展開される個人の活動家さん、動物実験反対・3Rの推進活動をされる方、そして、つくば市の環境行政の在り方に注目し世界に情報発信を続けるニューヨーク出身ジャーナリストさんも同席され、熱心な話し合いが持たれました。

私たちの要望は次のようなことでした:

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新庁舎開庁に合わせた適切な犬猫保管場所の確保については、市と獣医師が協議するとありますが、
その場に、現場を知る我々民間ボランティアもぜひ混ぜてほしい

せめて協議会の開催日時を教えてほしい

行政・獣医師・民間ボラによる協議会を定期的に開催してほしい


(この夏、市役所保管の猫が保有していた菌が、譲渡を受けた私たちボランティアに感染し、被害がボラとその家族十数人、そして飼い犬猫数十頭に広がった経緯をふまえて)
市役所環境課に非常勤の獣医師を配属し、保管場所の衛生管理、清掃の仕方や犬猫の世話の指導、市役所保管の犬猫を私たちボランティアに譲渡する際の獣医師による最低限の健康チェックをお願いしたい

***********************

これについてはお返事待ちです。
来年春には新庁舎が誕生する、それに間に合うよう、つくば市の犬猫保管場所を含む動物福祉の向上を考えていかなくてはなりません。
時間ばかりが虚しく過ぎ去ることのないよう、先を睨んで施策を進めて行かねばなりません。




<10月1日>

9月2日に続いて10月1日にも、市役所でミーティングが持たれました。
これはじゃみさんがセッティングしてくれました。
県に対してチラシの区会回覧使用が迷惑かどうか事前に問い合わせ、
「迷惑?no!」のお返事を事前に受けてからの話し合いとなりました。
じゃみさんは行動力ピカイチなのです。


市役所側からは環境課課長、係長、動物愛護担当官が出席してくださいました。
じゃみさんとモコさんが、市報への啓発記事掲載を改めて依頼。


そして、先日は嬉しいことがありました!
つくば市報(最新号)に、避妊去勢の呼びかけが掲載されていたこと。
これは大きな一歩です。
市役所環境課も頑張って下さっていることを評価したいと思います。






市報に限らず、この種の広報が今後も継続して行われ、誰の目にも留まるように、
「捨て犬猫は犯罪、うちのわんちゃん猫ちゃんの避妊去勢はもう済みましたよ」
の意識が社会に根付いていきますように、今後も私たちは見守っていきたいです。

市長への報告と要望 ~定時定点回収の実態~

以下、6月に提出した報告と要望書です。

つくば市の現実をまず見つめること。多くの方に事実を知っていただくこと。

ここから始めねばならないと思い、6月以来の私たちの行政への働きかけをこちらに掲載することにいたしました。

読みづらい個所も多いと存じますが、どうかお許しください。

数か月の熟考の末の、掲載です。




**************



つくば市長 市原健一 殿

 いつもご政務ご苦労さまです。緊急にご報告と要望がございまして、ペンを執らせていただきます。

「つくば市における定時定点回収の実態」

つくば市桜庁舎体育館前の駐車場で、不要犬・猫の定時定点回収が行われているのはご存じのことと思います。全国的に廃止の方向へ進むなか、茨城県では未だにこの市民サービスが継続し、他県の非難を浴びているのは、アエラの記事でも報道された通りです。
本日、6月9日(火曜日)午前10時40分にも、回収業務が行われました。私はつくば市在住者であり、県内で活動する動物愛護ボランティアの一員です。定時定点回収で動物の遺棄を思いとどまらせるために、あるいは処分される運命の仔犬・仔猫を増やさぬよう親犬・親猫への不妊手術を勧めるために、ボランティア仲間の友人が常日頃活動しておりますが、本日は私も声をかけられ、つくば市の現場へ行っておりました。
定刻前に、すでにつくば市役所環境課の職員が、茨城県動物愛護指導センターの回収トラックに1頭の成犬(綱を引きずっていました)を運び込んでいました。どういった経緯でこの犬は市役所に引き取られたのだろう。迷子になったのか、捨てられたのか、ともかく放浪の末、体は骨ばって、豊かな毛並みは汗と汚れと油ですっかり固まって、団子のように顔に垂れていました。安堵とも解釈できそうな諦念の表情で、怯えることもなく、トラックの荷台に積まれた檻のなかで大人しく座り込んでいました。
市役所の、常にシャッターを閉められたまっくらな、ネズミの出る不衛生な倉庫のなかで、この犬は何日を過ごしたのだろうか。市役所に来るまでどこをどのように徘徊していたのだろうか。飼い主は探しているのだろうか。飼い主はセンターに連絡をとるだろうか。
間に合ってほしい、処分の前に(茨城県の犬の返還率は全国最低で1.6%)…などと思いは巡りました。
私が動物を捨てにきた人だと思ったのでしょう、「センターの方ですか?」と尋ねる私に、つくば市環境課の職員は、「センターの人は運転席です」と明るい笑顔で答えました。動物を持ち込む市民に対し、叱責する、処分を思いとどまらせる、あるいは手元に残った親のほうに避妊去勢を勧める、といった指導は市役所職員からはもちろんありません。その場に留まることもなく市役所の車は走り去りました。

やがて定刻となり、人々が動物を捨てに現れました。
40歳前後の奥さんは、トランクからダンボールを取り出しました。「うちの納屋で野良猫が仔猫を生んだんです。困るわ。何匹かわかりません、見てもいません」ああいやだ、早く厄介払いしたい、といった様子です。指導センターの職員さんがダンボールを覗き、上にあったシートを持ち上げると、その底には生まれたての仔猫たちが。片手に載りそうな、小さな小さな命です。シートにつぶされなくてよかった、窒息しなくてよかった、と思うほど、車の大シートが上からぎゅうぎゅう押し込まれていました。所々に白い毛が混じっている黒猫が4匹、箱の隅で固まって震えています。まだ生まれて1週目くらいでした。
お母さん猫が寄り添ってお乳をあげないと生きていけない週齢です。
「●●公園には野良猫がいて、道路を超えて我が家の周りをよくうろついているんです。そこの猫がうちの納屋で生んだんですよ。」
センターの委託業者さんが尋ねます。「親猫はいっしょじゃないの?」
「親猫は、こどもを捕まえるときにさっと逃げちゃって、捕まえられなかったんです」と、さも悔しそうに言い立てます。仔猫を奪われた母猫にしてみたら、なんと残酷なことでしょうか。それなのに、この女性は猫に対してまるっきり感情が動かないように淡々と語り、厄介払いをしたいだけのようなのです。
仔猫から逃げず離れす、いっしょに捕獲される母猫もたくさんいます。親子で殺処分の運命です。それほど猫の親子の情は深いのです。猫というものを理解できる人にとっては、この女性の言動は残酷・野蛮極まりないものです。
私は申しました。「危険な場所だと思ったら、仔猫は親猫がくわえて運ぶものだから、そのままにしておけばいなくなってしまいますよ。もう少し待てなかったのでしょうか。あるいは、仔猫が少し大きくなったら里親を探すとか、生かす方法は考えていただけなかったのでしょうか。ここに運べば即日処分です。それに安楽死ではなく、安い炭酸ガスを使うので、肺呼吸の機能がまだ発達していない仔猫は、とても長く苦しむんです」
すると「どこかへ行ってほしいと思って、箱を外に出したりしたんです。でもどこにも行かなかったから…。うちで飼っているわけじゃないし、それに飼い主探しなんてできませんよ、子供がアレルギーなんです」との返答です。
この人はお母さんなのです。それなのに。
小さな命への軽視は恐ろしいものだと感じました。
親はどんな色だったか尋ねると、黒白のまだらであるといいます。
私は説明しました。「●●公園の猫は、少しずつ、避妊去勢を進めているところです。猫は繁殖力が旺盛ですから。捕まえてセンターに送り殺してしまうのではなく、一代限りの命を生かしてやるための唯一の方法が避妊去勢です。私たちボランティアがお金を出し合って細々と着実に行っているのです。黒白の、身重の雌猫がいたのは知っています。たぶんその子どもたちでしょう。こんな形で母猫から引きはがされて持ってこられるなんて」
いくら言っても、その女性は理解しませんでした。

そこに、まっ白い子犬を抱いた男性が駆けてきました。
「うち、もう犬がいるのに、子どもがもらってきちゃったもんだからさ。●●市から。うちじゃ何頭も飼えないから。」
「5ヶ月くらいの仔犬だね。いつから飼ってるの?」とセンターの委託業者さん。震えあがる雄の仔犬を、手際よくトラックの檻に収容しながら尋ねます。
「2ヶ月前くらいからさ」
「2ヶ月間、ごはんをあげていた犬なら、あなたの世話した犬、あなたの家の犬でしょう。命あるものを、生ゴミみたいに捨てられるのですか?こんなに怖がって震えています」と私は申しました。
「うちだって、そんなに飼えないよ」と男性。立派な身なりの、清潔な服装です。
「この子、放棄された犬だから留置期間は短く、すぐに殺処分されます。安楽死ではないんですよ」
「じゃ、苦しまないように頼むよ」と薄ら笑いをして言いました。
(デイズ・ジャパンの写真を見せながら)「この資料を読んでくださればわかります、センターでこの犬に何が起こるかが。」
「読まねえよ。お前はなんだよ。お前が引き取れよ、やるよ、この犬。お前が連れてけ!」
男性は、トラックに積まれ、白い子犬の入った檻をこじ開けようと、乱暴に檻を揺さぶりました。センターの職員さんが慌てて押さえてやめさせたのです。
仔犬は怯えて震え続けています。
私は申しました。「私はすでにたくさん保護していて、里親探しをしています。これ以上は無理です。ボランティアも限界です。元の飼い主が里親探しをし、引き取り手を探すのが鉄則です。そのお手伝いはします」
「手伝いなんかいらねえ!センターの人だって大変だなあ!被害者だよ!」
「もちろん、後始末をさせられるセンターの職員さんも被害者です。加害者は捨てる人です」と言うと、男性は腹を立てて車に乗り込みました。走り去った車には、「●●●●」と社名が表記されており、ボンネットには「子ども守り隊」のシールが輝いていました。
今日、お子さんが家に帰って、白い子犬がいなくなっているのを知って、お父さんに何と言うでしょう。あのお父さんは、お子さんに何と答えるのでしょう。


センターの委託業者さんによると、つくば市は動物に対するモラルが低く、猫の避妊去勢を説得しても聞く耳を持たない住人が多いそうです。回収される猫の数は、神栖、江戸崎に並んで特に多いといいます。「つくば市の職員は、犬猫去勢避妊の助成金を出してから猫の数が大幅に減ったというが、ぜんぜん減っていないじゃないか」というのが現場の声であります。
私は熊本市の取り組みについての記事を拝読いたしました。また、船橋市のセンターを見学し、主事ともお話ししました。どちらも処分数を減らしていることで全国的に注目されておりますが、経済的な理由や飼い主本人の入院など、よほどの理由がなければ捨てに来る人を断っています。別の飼い主を当たらせる、しつけをさせる方向で説得し、殺処分以外の方法を見つけ出そうと努力しています。たとえば先述の男性の遺棄理由「すでに別の犬がいるから」は、引き取りの理由としては通用しないはずです。「要らなくなった」の簡単な理由では受け取りません。そもそも、捨て犬捨て猫は犯罪なのです。茨城県も市町村もそうした認識が甘く、里親探しの努力もしない飼い主から安易に引き取るシステムが存在します。桜庁舎の体育館前の、目立たない場所に定められた定時定点で、簡単な書類を書くだけで、ものの5分もかけずにあっさりと引きとるのでは、市民への啓発や教育の機会が存在しません。犬猫の命の軽視にもつながります。市民への説得の場が設けられてしかるべきではないでしょうか。多くの市民に知らされないまま、白昼堂々とこの命の引き渡しが行われていることに、大きな憤りを覚えます。茨城県の処分数が全国トップとなっているのは、このあたりに原因があるのではありませんか。むろん、基本的に動物行政は県の業務とされております。しかし、茨城県は動物愛護推進計画を定めており、これによりますと動物愛護推進に向けての市町村の役割が明記されており、期待されてもいるわけです。つくば市の一角で、まかり通っている定時定点回収サービスの実態、そのサービスが必要なほどに市民のあいだにまかり通っている「命への軽視」「避妊去勢への無理解」。これが、つくば市の動物行政の実態であり、一般的なモラルであるとすれば、市民としてたいへん遺憾であります。早急に対策を講じるようお願い申し上げます。以上、ご報告と要望まで。
   
     動物愛護を考える茨城県民ネットワーク つくば市民の会 
                     ●●●●●●               

市役所からの回答書(8月12日)

以下、つくば市から来ました回答書です。

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                平成21年8月12日

動物愛護を考える茨城県民ネットワーク
つくば市民の会         様
     
     
               つくば市長 市原健一

要望書へのお答え

平素から、市政に深いご理解をいただき誠にありがとうございます。
このたび、お申し出のあった件につきましては、下記のとおりお答えいたします。

(件名)つくば市の動物愛護行政に関する要望書

(お答え)
1 保護した犬猫の保管場所の改善について

徘徊犬や飼い主が不明の犬、負傷している犬猫等の保護・収容業務につきましては、茨城県動物指導センターが「動物の愛護および管理に関する法律」に基づき行っております。そのため、犬猫を保護した市民の皆様が、県動物指導センターへ引き継ぐ間の飼養等が困難な場合に限りまして市で一時的にお預かりしております。
現在、一時保管場所として茎崎庁舎脇の倉庫を利用しておりますが、在庫物品が多く、今後の増加も予想されることなどから、現在環境の改善を図るため分庁舎内2階空き部屋への変更をいたしました。
併せて、犬猫に応じた保管への配慮、平日につきましては職員が室内の窓の開閉を必ず行うなどにより、保管室内環境の配慮にも努めております。

2 新庁舎への適切な犬猫収容場所の設置について
犬猫等の新たな一時保管場所につきましては、新庁舎敷地内に整備する計画はございませんが、適切な場所の確保について検討してまいります。
なお、「動物の愛護及び管理に関する法律」で定める犬猫保管場所の必要性等につきましても、今後、県やつくば市獣医師会などとも保護手続き等を含めて協議を進めてまいります。

3 市のホームページに保管犬猫の情報を紹介することについて

市では現在、飼い主などから不明となった犬猫についての問い合わせがあった段階において、必要な情報の記録を行うとともに、県動物指導センターや所轄の警察署へも速やかに連絡するなどによりまして、市民の皆様からの問い合わせに正確かつ迅速に対応できるようにしております。
 一時保管の犬猫等の情報につきましては、県動物指導センターのホームページ上で常時一括公開されております。このため、市では、今後も同センターにおける全県的な情報提供の活用を継続していきたいと考えております。

4 飼い主のいない猫に対する避妊・去勢手術助成金制度の導入について

市では動物愛護の観点から不幸な命を増やさない施策の一つとして、現在、飼い主がいる犬猫に対する避妊・去勢手術費の一部補助を行い、捨て犬猫の減少を図っております。本事業は平成17年度から開始し、猫に対しての補助は、昨年度140匹の実績となっております。
飼い主のいない猫に対する手術費補助制度につきましては、捕獲方法や飼養の有無等の判別が困難なため、現状での導入は難しいものと考えておりますので、ご理解のほどお願いいたします。

5 特例市としての独自の動物愛護施策の取り組みについて

特例市となりましたつくば市に茨城県から移譲された環境行政事務としましては、騒音、悪臭、振動などの規制及び水質保全関係であります。動物愛護や管理に関する事務につきましは、現在、移譲対象となっておりません。
 従いまして、今後につきましても県動物指導センターと連携しながら、犬猫に対する手術費補助制度について一層の周知を図るとともに、適正な飼養に関するチラシ等を区会回覧するなど、市民の皆様へ動物愛護についての啓発を広く行ってまいります。

今後とも市政についてお気づきのことがありましたら、お聞かせくださいますようお願い申し上げます。

      



                         お問い合わせ  環境課 

市長への要望書

以下、6月16日付で提出した、つくば市長に対する要望書です。
同じ文面で、つくば市議会議長宛てに「つくば市の動物愛護政策に関する陳情書」も提出しております。
私たち日本捨猫防止会の会員有志も、要望者・陳情者である「動物愛護を考える茨城県民ネットワーク」に参加しております。



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平成21年6月16


 

つくば市長    市原 健一 様


 


 


 


 

つくば市の動物愛護政策に関する要望書


 


 


 


 


 


 


 


 


 

日々のご政務たいへんご苦労様でございます。私たち、動物愛護を考える茨城県民ネットワークは、全国の動物愛護団体と連携しつつ、茨城県動物行政の改善を求めて活動することを目指し結成されました。また、当ネットワークのなかに、つくば市在住のメンバーによって「つくば市民の会」が立ち上がりました。

本日は、つくば市の更なる動物行政の推進を願い、下記の5項目の業務改善をお考えいただけるよう、「つくば市民の会」代表として、ここに要望書を提出いたします。


 

要望趣旨

  1. 現在の犬猫をはじめとする愛護動物の収容施設は、生き物の保管場所として適切であるとは考えられないため、動物愛護管理法に明記してある「動物の習性に配慮し、苦痛を与えない」ような保管場所に変えるよう早急な改善を求めます。
  2. 来年、開庁される新庁舎に、動物愛護管理法に明記してある「動物の習性に配慮し、苦痛を与えない」ような「構造」「仕組み」を備えた動物収容場所の設置を求めます。

3、殺処分される犬猫の数をできる限り減らし、飼い主への返還率を上げるため、つくば市のホームページで収容犬猫の写真と保護状況を紹介することにより、迷子犬猫を探す飼い主にインターネット上で情報提供することを求めます。

4、飼い主のいない猫への避妊・去勢手術助成金制度を作るよう求めます。

5、つくば市は、環境行政・動物行政を独自に展開しうる特例市であります。特例市つくばとして、「飼う」「捨てる」「引き取る」「殺処分する(一部は譲渡)」の前時代的な動物行政の転換を図り、茨城県動物指導センターへつくば市から送られる犬猫を1匹でも減らすために効果的な施策を導入するよう求めます。具体的には、犬猫の飼育放棄防止対策に効果的な事業導入、里親希望者登録制の導入です。


 

上記5項目に関しまして、文書でご回答いただけるよう要望いたします


 

要望理由

以下、要望の趣旨に掲げた要望事項第1項~第5項のそれぞれについて、要望の内容を少し敷衍して述べた後、その理由を述べます。


 

1、要望事項第1項について

現在、犬猫をはじめとする愛護動物の収容施設として茎崎庁舎倉庫が使用されていますが、生き物の保管場所として適切であるとは考えられないため、①あかりが入る、②排泄場所から逃れて体を休める床、③休日(短期、長期)の給餌給水、清掃など、④夏の暑さ冬の寒さからの苦痛軽減、⑤犬の散歩、など、動物愛護管理法に明記してある「動物の習性に配慮し、苦痛を与えない」(後掲の注を参照)ような保管場所に変えるよう、早急な改善を求めます。


 

〈理由〉:

つくば市役所環境課の動物収容施設は茎崎庁舎駐車場の奥に建設された大きな車庫兼倉庫の片隅です(添付資料1~4)。倉庫の中には、さまざまな物が置かれ、ダンボール箱が山のように積み重ねられ、その左奥に、老朽化し錆びついた犬猫のケージが積み重ねられています。鳴き声がもれるといけないから、人目につくとまずいからと、日中はシャッターを降ろしたままです。シャッターを降ろすと暗闇で、採光はいっさいありません。夏場はシャッターの下を少しだけ開けるといいますが、これでは風も十分に通りません。光も風も届かぬ倉庫は、生き物を収容するのに相応しくありません。

捨てられ、あるいは徘徊していたところを保護された犬、市民により持ち込まれた猫、市民の苦情により市役所職員が捕獲し連れてこられた猫が、茨城県動物指導センターの回収車が来る金曜日まで、あるいは月に1度の定時定点回収場所(桜庁舎体育館前駐車場)、牛久市・取手市・阿見町等近隣の定時定点回収場所に職員が連れていく日まで、長くて1週間を、この倉庫で過ごしています。冬季や夏季に、もちろん冷暖房もなく、シャッター1枚で外気と接触する過酷なこの環境で、犬猫が衰弱しないわけはありません。収容される犬猫に苦痛を与えないような環境に保管するのが、動物愛護の法律に則ったやりかたのはずです。

各市町村で回収された犬猫は、すべて茨城県動物指導センター(笠間)に収容され、そこで里親譲渡されないほとんどの犬猫は殺処分されることになります。ところが、笠間に収容される以前の段階で、すでに衰弱(ときには死亡)している犬猫がいます(添付資料5、6)。

茎崎庁舎の現場で働く職員に聞き取り調査をしたところ、離乳前の猫は死亡することがある、との回答でした。また、この倉庫にはネズミが住み着いており、ペットフードは置いておけないという話でした。仔猫はかじられてしまうこともありえるのではないでしょうか。

現在、茨城県動物指導センターにおいても、動物愛護推進員らが市町村から回収されてセンターに運び込まれた犬猫のうち、状態のよいものを保護して殺処分の運命から救いあげ、里親譲渡の道を開いております。なるべく健康な状態でセンターに運ばれることが、犬猫が生存する機会を得るための第一条件ともなっています。市役所での保管環境が犬猫の命運を左右することになります。このようなことからも、市役所での動物の扱いを早急に改善する必要があります。

市民にも、他の課の職員たちにも知らされないまま、この保管態勢が長年にわたって継続してきたことに、驚愕と悲しみを覚える次第です。じきに真夏を迎えようとしている現在、保管態勢の再検討を早急に行う必要があります。

新庁舎開庁までの1年弱は、茎崎庁舎の空き室に場所をとることも十分可能であると思います。環境課の会議室はかなり広いので、この一角に収容することも代替案としてご検討ください。

「せめて日中は陽のあたるところ、外の空気が吸えるところにケージごと出してほしい」と話しても、「人目があるから」と拒否されました。周辺は農村地帯であり、民家はまばらです。はたして周辺住民から実際に鳴き声についてのクレームの声があったのでしょうか。倉庫のなかに犬猫を入れて、真冬・真夏・昼夜を問わずに基本的にシャッターを閉めてしまうのは、犬の鳴き声がもれないように、との配慮というよりも、処分される運命の不要な犬猫(=存在自体がタブーである)を人目につかないようひっそりと保管するためではないでしょうか。違法性が問われかねないこうした保管のあり方に早急に再検討を求め、文書での回答を要望いたします。


 

注:<家庭動物等の飼養及び保管に関する基準>

平成19年11月12日 環境省 告示 第104号 第3 共通基準 (3)に「所有者等は、適正な飼養および保管に必要な時は、家庭動物等の種類、生態、習性及び生理を考慮した飼養および保管のための施設を設けること。使用施設の設置に当たっては、適切な日照、通風等の確保を図り、施設内における適切な温度や湿度の維持等、適切な飼育環境を確保するとともに、適切な衛生状態の維持に配慮すること。」


 

2、要望事項第2項について

来年、開庁される新庁舎に、動物愛護管理法に明記してある「動物の習性に配慮し、苦痛を与えない」ような「構造」「仕組み」を備えた犬猫収容場所の設置を求めます。

具体的には、①あかりを入れるためにガラスブロックや窓を採用する、②部屋に収容する場合は排泄場所から逃れて体を休める床(スノコ)を入れる、ケージに収容する場合は動物の大きさにみあった適切なサイズのケージを使用し、トイレシートや猫砂の取り換えなど、排泄の処理を行う、③休日(短期、長期)の給餌給水、清掃などを適切に行う、④夏の暑さ冬の寒さからの苦痛軽減のための空調を設置し、且つ換気扇を取り付ける、⑤犬については毎日の散歩を行う、⑥犬と猫の収容場所を分離する、ということになります。


 

〈理由〉:

市役所に集められた犬猫のほとんどは、不幸な運命を負っています。たとえ、茨城県動物指導センターに送るまでの数日間~1週間に限り、一時的に預かる施設であろうとも、健康を損ねさせる灼熱地獄・凍死寸前の酷寒地獄のような過酷な環境に犬猫を押し込めるのではなく、採光と換気と一定の空調、そして何より衛生面に留意した「収容施設」であるべきです。

また、犬のケージと猫のケージを一緒に重ねること、近くに置くことは、猫や仔犬に恐怖感を抱かせます。出来る限り恐怖を与えないように配慮された「犬猫舎」であるべきであり、これは動物愛護法を守る上でも必要不可欠です。


 

<他自治体の試み>

実際に、富山市など他の自治体では、市庁舎改修の際に、市民からの要望を受けて、ガラスブロックを入れ、大型換気扇と冷暖房エアコンを設置するなど、施設環境改善を行った実例が多くあります。改築に至った経緯(ピレネー犬の死など)に関する資料を添付いたします(添付資料7、8)。富山市(中核市)の施設は「殺処分はしないが1週間ほど犬猫を収容する」そうで、つくば市(特例市)と業務内容・保管日数が共通しています。犬舎は3部屋、猫舎は1部屋あり、24時間一定の温度を保つ空調設備と大型換気扇を備えています。

また、犬猫の習性に配慮した施設の建設例として、船橋市動物愛護指導センターのパンフレットを提出いたします(添付資料9 )。船橋市のセンターは、これからの動物行政の見本として全国的に注目されている施設を有します。つまり、愛護動物を処分するよりも、生かすための努力をしている施設なのです。迷い犬猫を飼い主に返還する努力、あるいは里親を見つける努力がなされており、しつけ教室など講習会を通して広く市民に動物愛護を呼び掛ける啓発活動、マイクロチップ普及を推進する活動を手掛けている施設です。この施設が建設されてから、里親譲渡数は2倍以上に伸びています(添付資料10)。

センター主事のお話では「収容施設を作ることによって、犬猫を譲渡するチャンスを得られた。殺処分数を減らすにはまず犬猫を置いておける場所を確保することが必要だ」とのことです。猫舎の2段ケージは1万~2万円で購入できます(添付資料11 )。これがとりあえず3つもあれば十分です。犬舎に置かれたケージは、上下連なったタイプの頑丈なケージでした。動物病院でも使用されているもので、1520万円と高額ですが耐久性に優れます。これを横並びに連結させ、仕切りを取って大型犬を収容することもできます(添付資料12 協力:かつらぎ動物病院)。とはいえ、犬をこのケージに入れたままにするのではありません。犬舎の掃き出し窓を開ければ、直接コンクリート敷きの屋外スペースに出られるようになっており、日光浴もできれば外気も吸えるし里親希望者とフェンスごしに対面できる、そんな開放的なスペースが作られています(添付資料13 )。すぐ隣の県でこうした進んだ動物行政の試みが行われているのは注目に値します。

その他、茨城県動物愛護指導センターの保護犬舎(500万ほどで建設されたそうです)の写真を添付資料として提出いたします(添付資料14 写真提供:ALIVE茨城)。


 

<つくば市への聞き取り>

64日、環境課に動物の処遇を訪ねたところ、新庁舎においても現状と変わらない管理を行う予定であるとの返答がありました。環境課として、1日から1週間にわたり収容する動物を留め置くための専用スペースを新たに確保するお考えはとくに今のところないし、計画もないとの返答です。私どもが4月に倉庫を見学したとき、動物の収容状況を知って、これは生き物を保管する場所ではないし、光も風もあたらない場所に入れておくのは動物愛護法の虐待にあたるのではないか、と口頭で申し上げました。その後、この倉庫には以前からネズミが出ていることもわかりました。それなのに、保管状況を改善しようというお考えはまったく出ていないそうで大変驚いております。新庁舎になっても、今と同様に、倉庫の中に入れるしかないのではないかとのお考えなのです。

ところが、肝心の新庁舎倉庫の間取りや設計を調べることもされていませんし、環境課として申し入れもされていません。収容動物の処遇については後回しにされていて、環境行政に携わるべき環境課としての前向きな対策がなされているとは思えません。

遡りますが、62日、新庁舎建設室及び管財課へ問い合わせ、倉庫の建設について伺ったところ、新庁舎の西に位置する防災スペースに、緑道に沿って倉庫が建てられる予定であることがわかりました(添付資料15)。プレハブではあるが電気と水道が配備される予定です。この倉庫の一角に、エアコンと換気扇と水道のついた犬猫収容場所を付けることは不可能ではないのではないかと思い至りました。


 

<提案>

そこで、私どもがない知恵を絞って考えたプランを提出いたします(添付資料16)。


 

 具体的には、

  • 倉庫の端に犬猫収容のスペースを設ける。
  • 犬猫収容のスペースは、環境課割り当ての倉庫と内部ドアで通じるようにする。
  • 犬舎と猫舎を分離する。
  • 犬舎・猫舎それぞれにエアコンと換気扇と流し場を設置する。
  • 掃き出し窓にし、屋外スペースに出入りができるようにする。
  • 屋外スペースは床にコンクリートを流し、清掃が楽になるよう配慮する。
  • 周辺をフェンスで囲む。
  • 雨天時も犬が屋外スペースに出られるよう、また、日当たりも確保できるよう、屋外スペースには透明の波板トタン屋根を付ける(船橋市動物愛護管理指導センターでは実現しなかったが、実際に屋根があったほうがよかったとアドバイスくださいました)。


 

以上、ひとつの案としてお考えいただければと思います。


 

 新庁舎に動物行政の窓口である環境課が移るのである以上、担当職員の精神上・体力上の負担を軽減するためにも、管理の観点からも、犬猫収容施設は新庁舎の敷地に設置されるべきでしょう。新庁舎から離れた場所に犬猫施設を建設したとしても、そこに通う職員の労苦は並大抵ではないでしょうし、ボランティアが世話に通うことや里親希望者が見学に行くことも困難になります。新庁舎の敷地に、動物収容場所が作られることに意味があるのです。

 
 


 

3、要望事項第3項について

殺処分される犬猫の数をできる限り減らし、飼い主への返還率を上げるため、つくば市のホームページで収容犬猫の写真と保護状況を紹介することにより、迷子犬猫を探す飼い主にインターネット上で情報提供することを求めます。

〈理由〉:

茨城県の犬の返還率は極めて低く、平成18年度の統計では全国でもワーストワンとなっております(添付資料1718 )。この汚名を晴らすため、茨城県だけでなく県下の各市町村も、収容犬猫を飼い主の元へ戻すために尽力すべきです。他の自治体では市役所の公式サイトから保護犬猫の情報を得ることができるところもかなり多く見られます。


 

4、要望事項第4項について

飼い主のいない猫への避妊・去勢手術助成金制度を作るよう求めます。


 

〈理由〉:

人間による安易な遺棄を原因とする、捨て猫・野良猫の頭数増加、それに伴う苦情、殺処分があとを絶ちません(添付資料19,20)。東京都新宿区を初め、全国の多くの自治体では、猫の飼育には不妊手術が必要不可欠であることの意識を促す目的と、引取りや捨て猫の85%が子猫であるという現実を踏まえて、不妊手術費用の一部を助成しています(添付資料21)。つくば市では、飼い主のいる犬猫への去勢・避妊手術助成金制度は始まりましたが、飼い主のいない猫の不妊手術に取り組もうという人の為にも、「手術費用助成制度」が是非とも必要であろうと考えます。現実は、殺処分のために多大な税金が使われていますが、これは法の精神にも反していることになります。21世紀は、殺す命を未然に防ぐためにこそ税金を投入すべきと考えます。

つくば市の野良猫対策は、私たち「つくば市民の会」ほか、個人ボランティアたちが自費で細々と実施しております。市内の公園や映画館・ゴルフ場などの遊楽施設の駐車場に、いまだ数十頭を超える野良猫・捨て猫が住み着いており、とても個人で解決できる規模ではありません。それでも、寄付金やバザーでお金を工面しながら時間の許す限り、猫を保護して避妊・去勢手術を行っているのが現状です。野良猫対策をそうした民間の活動に任せるだけでは、猫をめぐる苦情はなくなりませんし殺処分は減りません。「のら猫を生み出さない社会づくり」のための効果的な具体策として、「飼い主のいない猫への避妊・去勢手術助成金制度」の設置を前向きにご検討下さい(添付資料22 )。

野良猫の去勢・不妊手術に援助をしぶる行政の言い訳として、飼い主のあるなしがわからない猫に対し勝手に避妊去勢をするわけにはいかない、との言い分が聞かれますが、それでは増える野良猫対策、殺処分を減らすための対策は他に何があるというのでしょうか。繁殖力の強い猫の習性をふまえた対策として、不妊手術が頭数管理のために最も有効な手段であり、先進国で広く推進されているのは周知の事実でありますし、動物に関わる業務に携わる人にとっての常識であり、世界の流れであります。参考文献を添付資料23として提出いたします。

先進的な自治体では「飼い主のいない猫」という表現を実際にしております。もし、飼い主がいるかいないかで疑義がある場合は、条例化によって解決するという方法も考えられます。


 

  1. 要望事項第5項について

つくば市は、環境行政・動物行政を独自に展開しうる特例市であります。特例市つくばとして、「飼う」「捨てる」「引き取る」「殺処分する(一部は譲渡)」の前時代的な動物行政の転換を図り、茨城県動物指導センターへつくば市から送られる犬猫を1匹でも減らすために効果的な施策を導入するよう求めます。具体的には、犬猫の飼育放棄防止対策に効果的な事業導入、里親希望者登録制の導入です。


 

〈理由〉:

平成18年度の茨城県の犬の引き取り頭数は3,064頭にのぼります。都道府県別集計によると、広島・福岡に次いでワースト3。要望事項第3項で述べたとおり、犬の返還率(捕獲頭数に対する返還頭数)もわずか1.6%にすぎず、茨城県は全国ワースト・ワンの不名誉です。猫の引き取り頭数は4,578匹で、全国で20番目に多い県です。このうち8割以上が仔猫です。つくば市では統計上、226匹(定時定点回収で犬63/111匹、市役所窓口引き取りで犬41/10匹、有料引き取り犬1匹)が引き取られ、189匹が捕獲されています(添付資料17 )。

私たちは、私たちの町、つくば市から茨城県動物指導センターに殺処分のために送られる犬猫を1匹でも減らしていきたいと願っております。ペットブームの今こそ、「飼い始めの慎重さ及び責任をもった終生飼養を求める」ことに重点を移すべきと考えます。動物を飼うことの「責任の重さ」に対する認識不足、ペットに対する「知識」不足が「衝動飼い」となり、「途中飼育放棄」という結果になってしまうものと考え

ます。今後、行政に求められることは、「無責任な飼い主のための後始末」ではなく「責任ある飼い主の育成」であり「犬猫の飼育放棄防止対策」のはずです。改正動物愛護法では、動物の飼主の責任がより明確に示されています。飼主には「死ぬまで飼う」「適正に飼う」「不妊手術の必要性」を繰り返し広報してください。また、引取りを依頼する人には、考え直して最後まで飼う努力をするよう説得して下さい。どうしても飼えない事情がある人には、新しい飼主探しなどをサポートし、可能な限り、殺処分を回避するよう努めてください。そのための効果的な施策導入をご検討下さい。

また、飼えなくなった犬猫を市民から安易に引き取る慣習も動物愛護の基本精神に反します。本来なら、犬猫を捨てに来る市民を説得し、終生飼養を啓発し、里親を見つけるなど、処分以外の方法を伝える努力がなされるべきです。市役所ホームページに、「やむを得ない事情で,どうしても飼えなくなった犬・猫の引き取り…は,茨城県動物指導センターでおこなっています」との記載は、安易な処分の助長につながります。持ち込まれた犬猫を安易に引き取らない、という行政の姿勢で、殺処分数を画期的に減らせることのできた実例として、 ここに熊本市の取り組みを添付資料24  として提出します。

また、里親希望者を登録制にし、里親希望者に飼育方法を講習し、犬猫との相性を確認するためのスペースを設けるなどの犬猫譲渡促進に効果的な事業導入を検討するよう求めます。

特に、つくば市は水戸市と並び、環境行政を独自に展開する権限を有する特例市であります。動物行政は環境行政に含まれますから、動物愛護に関連する政策は、つくば市ならではの取り組みが推進されてしかるべきなのです。インターネットを利用しての保護犬猫の周知、市民への里親譲渡の道を開くための里親希望者登録制度の導入及び犬猫収容期間の延長、避妊・去勢の重要性を説くことやマイクロチップ推進などの啓発活動、しつけ教室開催、子どもを対象にした動物愛護教育など、特例市が取り組めるものは多々あります。

環境省は、2017年度までに殺処分される犬猫の半減をめざして犬猫収容施設の拡充へ動き出しております。都道府県や市町村が収容施設を新築・改修する際に、同省の定める条件を満たせば、費用の半額補助を決定し、2009年度で1億円の事業費を計上しております。その条件とは、冷暖房や給排水設備を整え、里親譲渡のためのスペースを設けること、収容期間を従来の2倍の2週間に延長すること等です(添付資料2 )。環境省に問い合わせたところ、今年度は中核市以上の規模の自治体が交付の対象となり、特例市であるつくば市は申請対象外となるもようですが、来年度にはまた問い合わせてほしいとの回答を頂きました。将来的に、環境省の事業に参画することを視野に入れながら、また、殺処分を減らそうと試みる動物愛護行政の流れに沿った形で、つくば市としても独自に施設拡充を目指すべきと考えます。

私たち、動物愛護団体や、そして動物を愛する市民個人が、どんなに動物のために頑張っていても、行政の担当部署の方々に、動物愛護高揚についての"熱意"と"情熱"がなければ、「動物愛護文化」の広がりは期待できません。愛護動物の遺棄、繁殖、徘徊、屎尿問題、交通事故、殺処分等の動物愛護問題は、広く環境問題と密接につながっております。特例市は環境保全行政にかかわる権限を県から委譲されています。自然環境,都市環境,知的環境が調和する「つくばスタイル」の実現を目指すつくば市であるからこそ、これにふさわしい動物愛護政策導入に常に前向きに取り組むべきだと考えます。

私たち動物を愛するつくば市民は行政の担当部署の方々の動物愛護高揚への積極的な取り組みによって「動物愛護文化」が地域に広がっていくことを強く願っていますし、協力を惜しまないものです。


 

添付資料

1~4  茎崎庁舎倉庫の写真。右端のシャッターを開けた左手にオリやケージがある。

5 定時定点回収場所につくば市役所から職員により持ち込まれた仔猫の写真。

(写真提供:ALIVE茨城)

6 茨城県の定時定点回収場所に持ち込まれ回収される猫の写真。この日、たくさんの猫を入れた同じようなケージが幾つも回収トラックに積み込まれた。

(写真提供:ALIVE茨城)

7「本気で取り組んでほしい 動物保護行政 ピレネー犬の死」村田美南子著

「ウィズ あにまるず」北日本動物福祉協会だより抜粋(1994年)

8 「ピレネー犬の死が訴えるもの」村田美南子著「ウィズ あにまるず」

北日本動物福祉協会だより抜粋

9 船橋市動物愛護指導センターのパンフレット

10 船橋市動物愛護指導センターの資料

11 船橋市動物愛護指導センターの猫舎の写真

12 船橋市動物愛護指導センターの犬舎の写真、

かつらぎ動物病院の犬ケージの写真(協力:かつらぎ動物病院)

13 船橋市動物愛護指導センターの全景、多目的ホールおよび屋外スペースの写真

14 茨城県動物愛護指導センターの保護犬舎の写真   (写真提供:ALIVE茨城)

15 つくば市新庁舎の概要 (外構計画図、外観イメージ図含む)

16 手書きの素人プラン

17 「捨て犬の日」アエラ20094月号~茨城県の動物行政についての記事~

「茨城県動物愛護推進計画=人と動物が共生する地域社会の実現をめざして=

                    p.3540 平成203月 茨城県

18 中日新聞2009510日「変わる動物行政」

19『デイズジャパン』(20086月号)記事のコピー

20茨城県動物指導センターにて、炭酸ガスで殺処分された焼却直前の仔猫たちの写真。肺機能の成熟していない仔猫・仔犬は窒息死に至るまでの時間が長くかかり、決して安楽死とはいえない処分法である。一日も早く注射器による安楽死の実施が待たれる。目指すべき目標が殺処分ゼロであることは言うまでもない。(写真提供:ALIVE茨城)

21「猫と共生する街~ちよだニャンとなる会~会報」no.7(2007年)p.6 

                    不妊去勢手術助成の実施状況  

22 地域猫の取り組みについての各種資料:

「ウィズ あにまるず」北日本動物福祉協会だより抜粋

「ご存知ですか?飼い主のいない猫対策」啓発チラシ 東京都福祉保健局

チラシ:すみだ地域猫の会、北日本動物福祉協会ほか

23 "Cat Care and Control"日本語訳 

WSPA(World Society for Protection of Animals)

24「猫のために何ができるのだろうか~処分する猫を減らす

『熊本市動物愛護センター』の取り組み~」ねこのきもち 2009年 6月号

「動物法ニュース」 日本セラピードッグネットワーク 抜粋

25「犬猫収容施設拡充へ 環境省」2009127日付の日本経済新聞の記事


 

2009年10月6日

蘭さんの茶トラ猫捕獲

会員の皆の保護活動は続いています。



雑木林に残った猫を保護し、この場の片づけをするために、このところ雑木林に通ってくれている蘭さんが

捕獲器で茶トラのメス猫を保護しました。

9月末日の小雨降る早朝です。

この猫については情報がなく、最近捨てられた(あるいは迷い込んだ)猫ではないかと思われます。

病院へ。そして避妊手術。

残念ながら白血病は陽性でした。(エイズは陰性です。)

会員の多くは多頭飼いをしており、猫の預かりスペースは限界に達しています。

そうかといって、このまま放せば、エリアに病気を広めることになる。

白血病は唾液を介して、つまりエサ皿や水の容器を共有することで広まっていきます。

私たちは頭を抱えています。

預かりのお手伝いをして下さる方を探しております。

お手伝いいただける方はお声をおかけください。







多摩川のナシ





深大寺の里親会でシルバーの美猫ももちゃん(ガイア)を譲渡した里親様から、

多摩川のナシが贈られてきました。

甘くて上品なお味のナシです。珍しいものをありがとうございます。

定例会で会員の皆と分けあって、おいしく頂きたいと思います。



ご家族の皆様に温かく迎え入れられて、ももちゃんは幸せです。

狛江のご一家の皆様のお幸せを心から願っております。



向寒の時節、お元気でお過ごしくださいませ。

フェレット捕獲ならず・モコさん宅の新たな仔猫


筑波大学の近くにお住まいのじゃみさん。

早朝散歩では車にひかれた猫の死骸をちょくちょく見かけるのだと嘆きます。

先日も立て続けに穴を掘って埋めたそうです。

ご近所でごはんをもらっていた白猫ちゃんが車道で亡骸になっていたのを見つけたのも彼女です。




大学駐車場の近くで、ある夜、車にひかれた親のそばに小さなフェレットらしき小動物が
じっと寄りすくむ姿を発見。

じゃみさんは小さなフェレットの行く末を心配して、フェレットの貰い手になってくれそうな方をあたりながら、

ペットショップでフェレットの餌を買い、保護に乗り出すことになりました。

9月20日にフェレットの子どもを捕獲しようと現場へ向かい、捕獲器を仕掛けました。

が、フェレットは現われませんでした。






私たちの会の名称は「捨猫防止会」ではありますが、猫だけでなくて犬のことも勿論、

フェレット・タヌキ・野鳥など、他の動物や地球環境についても、

幅広く考え対応していきたいと思っています。


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モコさんが高速を運転し、千葉県の激安ショップで会の預かり猫さん用に2段ケージを4個購入してくださいました。

それを取りに行くと、なんとモコさん宅には新しい仔猫ちゃんが。

お嬢さんの会社に迷い込んできた野良猫ちゃんだそうで、白黒の女の子です。

これから病院へ。












モコさんが公園のお散歩中に保護してきたとびきり可愛いキキとララは、10月1日に東京の里親さんのもとへ

トライアルに出ることになりました。

姉妹が旅立って、モコさんはすっかり寂しくなりました...。

キキとララが幸せになってくれること、それを願うばかりです。